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ヤマハのC3シリーズは、非常に人気の高いシリーズとして世界中の家庭や学校などさまざまな場所に導入され、長年に渡って数多くのピアニストを育ててきました。1967年にC3が登場した後、数多くのモデルが製造されてきた歴史があります。
C3シリーズの人気の理由のひとつがそのサイズ。理想的な3型タイプ(186cm)のグランドピアノであり、6畳にも置けるサイズとなっている点が特徴です。初心者から上級者まで、さまざまな方に広くおすすめの、いわゆる「スタンダード」ともいえるモデルとなっています。
ヤマハのグランドピアノは、国内外の演奏家だけではなく教育機関などでも導入されていますが、その中でも1967年に発売された「C3」は広く普及しているモデルとなっています。幅広く導入されている理由としては、音色やタッチ、音の輝きといったさまざまな面において世界的に高く評価されている点が挙げられます。
1970年に一旦製造が終了しましたが、その後3回に分けて復刻されている点も特徴といえるでしょう。
1971年から1979年に生産されたC3Bモデルは、煌びやかな音色を奏でる点や、低音から高音まで良く鳴るといった点を特徴として持つモデルであります。1988年から1990年にかけて復刻が行われたモデルは鍵盤に「ニューアイボリー(白鍵)」「黒檀(黒鍵)」を採用して弾き心地の良さも提供しています。
C3Aは1985年から1988年にかけて製造されたモデルであり、世界的にヤマハの評価を高めたピアノとして知られています。ひとつひとつ丁寧に作られており、それぞれの音が際立つようなクリアな分離感がある点、また確かな音程感があるピアノとなっており、今からグランドピアノを購入しようと考えている方にもおすすめできるモデルとなっています。
その後、2007年から2008年にかけて復刻が行われたモデルでもあります。
1990年から1994年に生産されたC3Eモデルは、リニューアルされ、音色感が向上するとともにダイナミック感を生み出している点が特徴のひとつです。
さらに、自然なタッチ感を再現する「ニューアイボリー(白鍵)」と「黒檀(黒鍵)」を採用することで高い演奏性を実現しています。
C3Lは1999年から2007年にかけて生産されたピアノ。低音から高音まで澄んだ響きを持つとともに、非常によく響くといった特徴を持っており人気の高いモデルです。さらに優れた演奏性と幅広いダイナミックレンジを実現している点もポイントです。
フレームには高級感のあるフレーム新塗料を使用し、脚柱デザインについても重厚なものにグレードアップしています。また、こちらのモデルではキャスターも新しいデザインとなっており、高級感と安定感が向上しています。
C3AEは、ヤマハが初めてグランドピアノを世に送り出してから100周年を記念して製造されたモデルで、2002年から2003年に生産されています。
上位機種であるSシリーズと同じグレードの響板材とミュージックワイヤーを使用している点が特徴となっており、上品な音を奏でることが可能。豊かな音色と表現力を持っているピアノとなっているため、さまざまな演奏に対応できます。以上から、ワンランク上の演奏を楽しみたいと考えている方におすすめのモデルといえるでしょう。
2003年から2007年に生産されたC3LAは、C3Lの「Artistic Edition」。
上位機種であるSシリーズと同じように選び抜かれた産地のスプルースや、Sシリーズ同様のミュージックワイヤーを使用することにより、明るく透明感を持つ音質や低音部の響きを実現させたモデルです。
2008年から2012年に生産されたC3XAは、C3LAの響板や響棒、支柱といった設計を追求することによって、ピアノ本来が持っている音の特性を引き出しています。
さらにミュージックワイヤーの見直しを行い、音の響きや伸びのある音作りを目指して開発された点が特徴となっています。家庭での演奏で使用するのはもちろんですが、プロの演奏家や指導者にもおすすめできるモデルです。
世界中で愛されてきたヤマハC3がリニューアルして2012年に生まれたモデルがC3Xです。
ハンマーや弦、響板など徹底的に音色に関わる部分にこだわって作られたモデルであり、「歌うピアノ」とも称される美しい音を奏でることが可能。また、C3Xは新品でもすぐに聴き心地の良い優しい音を楽しめる点も特徴となっています。さらに、演奏感覚をしっかりと得られるタッチ感を提供するとともに軽快な演奏が可能な鍵盤を備えています。
2021年2月に発売されたC3X espressivoは、音量や音色を演奏者がイメージする通りに変化させられる、という点を目指して作られたモデルです。
プレミアムピアノとして知られるSXシリーズの製造により培った技術・ノウハウをC3Xに応用したことから高い表現力を実現しています。ピアノ指導者やピアノ上級者を中心として豊かな演奏表現を求めるユーザーのニーズにも応えられるモデルといえるでしょう。
「TD」は「Traditional(トラディショナル)」の意味。2012年10月に発売されたC3TDは、C3のトータルバランスを大切にしながら、価格を抑えたモデルで、C3Xと同様に重厚なデザインが印象的なグランドピアノです。
白鍵にはC Traditionalシリーズ専用アイボライトを採用して安定した弾き心地を提供。また、フレームと側板の内側にも高級感のある塗色が施されている点や、優美なデザインの譜面板が用いられている点も特徴となっています。
2010年4月発売のC3SGは、C3にヤマハ純正の消音機能を搭載したモデル。普段はアコースティックピアノとして楽しみ、状況に合わせて消音機能を使用するといったようにさまざまな楽しみ方ができます。
「クイックエスケープ方式」という独自の消音システムを搭載することで、ピアノ独自のタッチ感や豊かな響きそのままの演奏が可能となっています。録音機能やUSBメモリ端子など便利な機能も用意されています。
2013年1月に発売されたC3X-SHは、ヤマハ純正の消音機能を搭載したサイレントピアノです。このモデルでは、「CFXバイノーラルサンプリング」という技術を採用している点が特徴。これは、コンサートグランドピアノCFXの音色を録音し、立体的で自然な響きを再現するもの。ピアノ本体から音が響いているような自然な音色を実現しています。
また、エレクトリックピアノやオルガン、ストリングなど20種類の音色に変更が可能な点やピアノへの直接録音、メトロノーム機能などをはじめとするさまざまな機能を搭載しています。
2009年3月発売のC3-DKVPROは、自動演奏機能が搭載されている点が特徴のモデルであり、ピアノを演奏できる人はもちろん、演奏できない人も楽しめる「弾いて、聞いて、残して、楽しむ」新しいピアノモデルです。
自宅だけではなく、レストランやカフェ、マンションのエントランスなどに設置して使用する、という方法もあります。440曲入りのCDが付属していることから、すぐにピアノの演奏を楽しめる点もポイント。さらに消音機能も搭載されていますので、さまざまな環境でのピアノ演奏が可能となります。
多彩な自動演奏コンテンツを提供する自動演奏ピアノC3X-ENPROは2016年12月発売のモデル。C3Xをベースとし、自動演奏機能では500曲ものピアノ曲データを内蔵しているため幅広いジャンルの曲を楽しむことが可能です。
またピアノの音源は、コンサートグランドピアノCFXからサンプリングし、高い品質の音源を収録しています。自動演奏はアプリの使用によってスマートフォンやタブレットから簡単に操作できる点もポイントです。
C3X-TA2は「TA2シリーズ」のグランドピアノとして2018年9月に発売されています。
電子音の情報を振動に変換して響板に伝える「トランスアコースティック機能」を搭載している点が特徴となっており、「演奏者とともに歌を奏でるピアノ」を目指して開発されたモデル。響板がスピーカーの役割を果たし、豊かな響きを生み出します。エレクトリックピアノやオルガン、ストリングなど20種類の音色を楽しめるほか、消音機能を搭載している点も特徴です。
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