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人気のピアノメーカーについての情報を、国内/海外に分けて一覧で紹介していきます。
まず国産の人気ピアノメーカーについて、情報をチェックしていきましょう。
ピアノ販売台数日本一(世界一とも言われる)のメーカー。高品質を保ちながらも大量生産によるコストダウンを実現させています。
エントリーモデルから高級モデルまで幅広いクラスのピアノを製造。ハイブリッドピアノ・ステージピアノ・電子ピアノ・電子キーボードなど、ラインナップも多彩です。またヤマハグランドピアノは、洗練された絢爛な音色が印象的。
本サイトでは人気の「UXシリーズ」と「Uシリーズ」それぞれについて、情報を深掘りしています。
ピアノシェア世界第2位のメーカー。創業は1927年で、静岡県浜松市に本社を構えています。カワイブランドのピアノ製造以外にも、音楽教室や体育教室も手掛けている会社です。
商品ラインナップも幅広く、Kシリーズという一般的なアップライトもあれば、クリスタルピアノという世界でも珍しいピアノも製造しています(クリスタルピアノを作っているのは、カワイとシンメル(ドイツ)の2社だけ)。
カワイのグランドピアノは、ヤマハと対照的に音に厚みがあり、落ち着きのある音色が特徴と言えます。
昭和23年設立。「アポロ」のブランド名で作られている品質の良いピアノは、多くのファンを集めています。
同社はピアノ製造のほか、スタインウェイの東海地区正規代理店、輸入ピアノの販売や調整も行っています。
東洋ピアノ、アトラスと同じく、浜松に本社があったピアノメーカー。木製手作りメーカーとしては日本で3番目にあたり、3大メーカーのひとつに数えられていましたが、現在は存続していない会社です。
その技術力には定評があり、大手メーカー・カワイの記念ピアノ、特注品などの製造は、大成ピアノが請け負っていたのです。
なぜなら、カワイの工場は大量生産ラインのみだったため、特別なピアノは生産できなかったからだそうです。またカワイがディアパソンを吸収合併した際も、ディアパソン製品に関しては、大成ピアノに製造を任せていたのだとか。
優秀なピアノ職人が大勢いて、素晴らしいピアノをたくさん世に送り出したメーカーです。
なお同社が製造していたピアノには、ドレスデン、エリントン、ブリューテ、クラウス、ロレックス(ROLEX)、ゲルス&カルマン、オーガストホルスター、バーンスタインなどが挙げられます。
ボストンピアノは、スタインウェイピアノの第2ブランドとして創設されたもので、本家スタインウェイとは差別化を図られた汎用品としての位置付けで生産されています。
20年ほど前よりカワイ楽器の浜松・竜洋工場で製造されており、ブランドは国外のものですが、OEM製品として供給されていることから、内容としては国産となります。
手に届きやすいように、低価格帯での普及を目的としたピアノですが、通常のサイズよりも響板面積を広げるワイドテイル設計により、実際のサイズよりも一回り大きいピアノの響きを実現できます。
アクションもプラスチックを一切使わず、総木製です。反復が早い軽快なタッチと明るく力強い音色が魅力で、世界に通用するピアノとして欧米でも人気があります。
ディアパソン(DIAPASON)は、現在はカワイ楽器製作所の1つのブランドとして生産されています。
ディアパソンピアノは、ピアノに生涯を捧げた大橋幡岩(おおはし はたいわ)氏が、ドイツのベヒシュタインピアノをモデルに設計・製作したピアノです。
この時代に作られた「ディアパソン大橋デザイン」の生産台数が少なかったことから、現在では希少価値が高くなっています。
ちなみにディアパソン(DIAPASON)はフランス語で「純粋な音」を意味します。
ディアパソンの特徴は、日本製でありながら、国産ピアノの持つ堅実な響きと、ヨーロピアンピアノが持つ豊かな音色を実現する独特なピアノとなっています。
大橋ピアノは、ディアパソンなどの有名ピアノを製作した大橋 幡岩(おおはし はたいわ)氏が、自身の思い描くピアノを実現するために立ち上げたピアノメーカーです。現在は廃業し、ピアノも作られていません。
天然素材を使用し、熟練した職人による手作りで製作された大橋ピアノは、「和製ベヒシュタイン」と呼ばれるほど高水準のピアノです。しかし製作台数が、アップライトピアノは5000台未満、グランドピアノは50台程度と限られており、保存状態がよいものは「幻のピアノ」と呼ばれています。
もし中古店で見つけることができたら、縁を感じる機会になることでしょう。
1960年代〜1970年代東洋ピアノで作られていたピアノブランド。贅沢な材料を使い、ひとつひとつの部品から職人が手作りしていることから、グランドピアノと比較したとしても遜色ない、広がりのある音を奏でることで知られるピアノです。名だたる音楽大学の指定楽器とされていたことからも、その品質や音の良さについては折り紙つきといえるのではないでしょうか。
また、良い材料を使っていることから、管理や調律をしっかりと行っていくことができれば100年以上使い続けられるといわれている点も特徴のひとつといえるでしょう。工芸品を思わせる美しい外観も魅力的です。
現在は生産が中止されているため、中古のみの流通となっています。手に入れたい場合には中古市場を探してみてください。
国産ピアノで本当に良い中古ピアノとは?そんな疑問をベテラン調律師の方に伺ってみたところ「フリッツクーラー(fritz kuhla)」が特にオススメだという回答を頂きました。
フリッツクーラーとは、1960~1970年代に東洋ピアノが製造していたピアノ。
国内で最も品質の良いピアノが作られていた時代に製造されたものであり、最近の新品グランドピアノよりも、ずっといい音色を奏でるのだとか…。その音質の違いは素人でもわかる程だそうです。
高品質の木材を使い、丁寧な手作業で作られたピアノは、ヨーロッパの一流ピアノにも負けないくらい音が良く、長く愛用できます。フリッツクーラーは「ベヒシュタインやベーゼンドルファーのピアノにひけをとらない名器」ともいわれ、調律師さんの間でも大変評判が良いそう。なにしろ東京芸大や武蔵野音大の指定楽器だったようで、まさに日本の名品と言えるでしょう。
運が良ければ、どこかのショールームで出会えるかもしれません。見つけた際は、ぜひ試弾してみてくださいね。
次に海外の人気ピアノメーカーについて、情報をチェックしていきましょう。
ドイツのピアノメーカーで、創業は1853年。世界3大ピアノのひとつです。
世界の一流ピアニストに最も弾かれているピアノとしても有名で、日本ではコンサートホールで見かけることが多くなっています。
生産拠点はドイツとアメリカの2ヶ所にあり、材料や構成パーツなどが若干異なっているのだとか…。その違いは「ハンブルグ・スタインウェイ」と「ニューヨーク・スタインウェイ」という名称で区別されています。いずれも透明感溢れる音色が特徴的。
ベーゼンドルファーはオーストリア・ウィーンの老舗メーカーです。スタインウェイ&サンズに劣らないほどの知名度を誇っていて、日本でも人気のあるメーカーです。
創業が1828年世界で最も古い歴史があり、全て職人の手作業でおこなわれるピアノづくりも相当なこだわりを持っています。そのため、生産台数は極端に少なく、一時は経営不振にまで陥りました。
しかし2008年、ヤマハの傘下に入ることで立て直し、今なお伝統を誇るスタイルで格式高いピアノを生産し続けています。標準の88鍵に加え、低音部を拡張した92鍵、97鍵タイプのピアノを製造していることでも有名です。
ペトロフは1864年、音楽の国といわれるチェコで誕生した老舗メーカーです。良質な素材と色彩豊かな音色、滑らかなタッチといった文句なしのクオリティを掲げているのにも関わらず、販売価格はリーズナブル。
そして北欧風のインテリアにぴったり合ったお洒落な外装が魅力的で、古くからヨーロッパ諸国で愛されるメーカーでした。
日本でも近年は生活環境の変化が進み、ヨーロピアンな部屋のインテリアを引き立てるペトロフのピアノの人気が急上昇しています。詳細ページでは、このようなコストパフォーマンスを実現できる理由や代表的な機種などについて解説しています。
1849年創業のドイツのピアノメーカーで、創設者であるエドワード・ザイラーの名が冠されています。透明感のある明るい音色が特徴的で、そのプロダクトは多くの賞を受賞しています。
ザイラーは数多くの技術革新を進め、特許を取得してきました。
木材の微妙な密度差も許さないことでタッチの均一化を追求したり、環境の変化に影響を受けない音響性能の持続化を実現するなど、技術の粋が詰め込まれています。
また同社は、ドイツピアノ品質保証表記協会から、すべてのピアノに「品質保証シール」をつけることを認められた唯一のメーカーでもあります。
ドイツのピアノメーカーで、世界3大ピアノメーカーのひとつ。「ピアノのストラディバリウス」ともいわれ、ドビュッシーやリストが愛したピアノとしても有名です。また3大メーカーの中では、唯一アップライトピアノにも力を入れています。
ベヒシュタインのピアノの音は、「濁りのない透明感のある音」や、「響きの強さ」「音の立ち上がりの鋭さ」が特徴とされています。
シンメルはドイツ最大手のピアノメーカーです。汎用性を追求することで、ピアノのラインナップを充実させてきました。注目するべきは小型ピアノとは思えない優れた音質と、オシャレで上品なデザインです。
技術力も高く、アップライトピアノのさらなる小型化や、クリスタルピアノやペガサスなど、斬新なデザインのピアノを作るメーカーです。
125年以上にわたりドイツで愛されてきたピアノメーカーです。
ボールドウィンは、アメリカ合衆国のピアノブランドです。元音楽教師だったD.H.ボールドウィンが、1873年に興したピアノ会社で、アメリカの音楽史を支えてきた歴史があります。
もともとはピアノの販売特約店で、実際にピアノが製作されはじめたのは1890年代からです。1889年から1890年に、ボールドウィンは「製造し得る限り最良のピアノ」を製造すると宣言し、その通りに1900年のパリで開かれた博覧会でグランプリを受賞し、1920年代には有名なメーカーとなりました。
表現力が豊かな音質で弾きやすく、アメリカのクラシック・ジャズ・ポップミュージックで活躍しているピアノです。
1853年にドイツで誕生したブリュートナーは、C・ベヒシュタイン、ベーゼンドルファー、スタインウェイ・アンド・サンズと共に世界4大ピアノメーカーの1つに数えられる有名ピアノメーカーの1つ。
これまでに数多くの博覧会でグランプリを受賞するなど名声を獲得しています。そのため、愛用者も多く、イギリスやドイツ、オーストリア、デンマーク、ギリシャの皇室に納品されているほか、作曲家のドビュッシーが作曲する際に使用していたことで有名。
また、ポール・マッカートニーがビートルズの名曲、レット・イット・ビーの中で演奏していたのもこのブリュートナーです。
イタリアの偉大な調律師であるタローネによって作られた「タローネピアノ」。現在は市場に出回ることがほとんどなく、「幻のピアノ」としても知られています。この記事では、このタローネピアノの特徴や魅力についてご紹介します。
ピアノを作り続けているメーカーの中で、最も古い歴史を持つ会社のひとつでもあるザウター。明るくブリリアントな響きを持ち、その作りから時間が経てば経つほど味わい深い音色に変化していくことが特徴です。この記事では、ザウターのピアノについてご紹介します。
ショパンが愛したピアノとして知られるプレイエルのピアノ。このページでは、プレイエルの特徴や中古ピアノの型番について紹介しています。現在、新品は製造されていないため中古ピアノのみ手に入れることができます。
創業者であるGeorg Friedrich Karl Grotrianが、1835年に町のピアノ工場の立ち上げに参加したところから始まったグロトリアンの歴史。創業当初から続く高い品質がトレードマークであり、多くの音楽家にも愛されてきたピアノです。
イバッハは、日本ではあまり知られていませんが、バイオリンのストラディバリウス、自動車のロールスロイスと並び称されたこともあるピアノメーカーです。そんなイバッハは、スタインウェイやべヒシュタインよりも前に創業した、ドイツ最古のピアノメーカー。当時演奏家として腕を振るっていたヨハネス・アドルフ・イバッハが、オルガンを手作りしたことから始まります。
このページでは、フランスで生産され「名器」とも言われるGAVEAU(ガヴォー)のピアノについてご紹介します。どのような特徴を持っているのか、そして具体的な型番をピックアップして紹介していますので、ピアノの購入を検討されている方はぜひチェックしてみてください。
W.ホフマンは、1904年にベルリンで誕生したブランドです。創設者はヴィルヘルミ・ソフィア・フリードリッヒ・ホフマン。その後、1950年にはピアノの製造拠点をフランク中部地方に移し、広大な工場を構えました。この工場には160人ものピアノ職人が在籍し、「最高の材料」と「高度な製造技術」を駆使したピアノの製造に取り組んできました。1990年にベヒシュタインの傘下となりました。
その豊かで深い響きが特徴として知られているシュタイングレーバー&ゼーネのピアノ。ドイツに工房をおくピアノメーカーですが、リストやワーグナーなど、著名な音楽家が愛用していたことでも有名です。これまでにさまざまな賞を獲得するなど高い評価を得ており、ヨーロッパではトップブランドのひとつとして知られています。
ピアノマイスターであるヨゼフ・ブロールウェックとピアノ設計者のミロスタフ・タウチマンにより、1871年に設立された、歴史あるピアノメーカーです。第二次世界大戦後には、社会主義政権により、その歴史が一度途切れそうになりましたが、ソ連崩壊後の民主化により伝統が復活。現在のリーガークロスピアノは、ボヘミア・ピアノ社により製造が続けられており、毎年3,000台ほどが製造されています。
国産も海外メーカーのピアノも沢山見てきたベテラン調律師さんが「一番のおすすめ」として紹介してくれたのはペトロフのピアノです。
輸入ピアノは高価なものが多く、手の届かないものも多いのですが、ペトロフピアノは高品質なのにもかかわらず、比較的良心的な価格での販売を行っています。
そして、ピアノの製造過程もすべてチェコ国内で職人さんの手によって作られているのもポイントです。(海外メーカーの中には、中国の大手メーカーに委託生産しているところもあるようです)
ピアノの外観も華やかで美しいモデルが多く、音色も木の暖かみを感じる自然な響きなので、ひと目惚れしてしまうお客さんも多いのだとか。
注意したいのは、輸入ピアノはきちんとメンテナンスをしてくれるお店で購入することが絶対条件だということ。
購入前に、必ずショールームで実物のピアノをチェックし、良い職人さんがいるかどうかを確認するようにしましょう。
いかがでしょうか?国内外にはさまざまなピアノメーカーがあり、その特徴もさまざま。ピアノを何台も所有できる人はごく僅かですから、吟味を重ねたいところです。
本サイトでは、上記メーカーのピアノをすべて取りそろえている中古販売店の情報をまとめていますので、ぜひ内容をチェックしてくださいね。
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